はじめまして、京都の鍼灸整体院、なかやま鍼灸整体院の院長 仲山竜一郎です。
寝ていたら夜中に足がつる、良く動いた日の夜に足がつる、スポーツをしていて足がつる、なんてことはありませんか?

夜中や明け方に足がつると睡眠が妨げられたり、一回足がつると痛くて回復するまでに時間がかかったり、スポーツをしていて足がつると思ったようなパフォーマンスができなかったり、ということありますよね。

歩き過ぎたり、動き過ぎたりした日に、年に何回か足がつるだけなら、筋肉の疲労や冷えやミネラル不足などが考えられますが、頻繁に足がつるという状態の方もおられます。

頻繁に足がつるという症状が出ている場合は、様々な病気の危険性があるということのシグナルかもしれません。

今日は「足がつる」という状態が頻繁に起こる場合には、どういった病気との関連があるのか?

現役、整体師であり鍼灸師である私が、できるだけ具体的にご紹介していきたいと思います。

足がつるという状態を改善するにあたり、参考にして頂けたら幸いです。

足がつる2つのパターン

足がつる方は、大きく分けて2つのパターンがあります。

1、スポーツなど運動していて足がつる
マラソン・野球・サッカー・ラグビー・バレーボール・バスケットボールなどの競技で足がつる場合。

中高年になると、散歩や伸びをした時に足がつることがあります。

2、寝ている時に足がつる
これは年齢が高いほど起こりやすようです。ただ、足がつるからといって一概に病気が潜んでいるというわけではありません。中には動脈硬化や心筋梗塞などが原因の場合がありますが、筋肉の疲労やミネラルや水分不足が原因であることが多いです。

注意
足をつることが何日も続くようであれば、なんらかの疾患が原因になっている可能せもあるので、病院での受診をおすすめします。


足がつる7つの原因

1、筋肉の疲労
よく歩いた、ハードな練習やトレーニングが続いている、立ちっ放しの仕事などにより筋肉に疲労が蓄積されるため

2、ミネラルの不足
カルシウムやマグネシウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルは筋肉や神経の調整(脳からの伝達)に関わっているので、不足すると筋肉が異常興奮し足がつる。ビタミンB1やタウリンの不足も足がつる原因になる。

ミネラルが不足する要因としては、発汗による脱水、下痢が続く、利尿剤による尿の大量排出などがあります。

カルシウム ―小魚、乳製品など
マグネシウム―納豆、豆腐、ひじきなど
ビタミンB1 ―卵、豚肉、豆類など
タウリン  ―たこ、いか、魚介類、貝類など

3、水分不足
脱水状態になるとミネラルが不足するため

4、運動不足による筋量の低下
筋肉には運動の他に血液を送るポンプの役割もあります。なので筋量が低下するとそのポンプの力が弱まり血流量が低下するためビタミンやミネラルが十分にいきわたらなため足がつる

5、冷え
足や身体自体が冷えると、足がつるだけではなく様々な良くない変化をきたします。

6、何らかの疾患がある
腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症などの腰痛、糖尿病、甲状腺低下症(橋本病)甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、動脈硬化や悪化して起こる閉塞性動脈硬化症、脳梗塞、脳腫瘍、心筋梗塞など

7、薬の副作用
降圧剤、高高脂血症剤、ホルモン剤、利尿剤など

足がつる病気


普通、足がつる原因として筋疲労、ミネラル不足、水分不足、筋力低下、冷えがあげられます。これらが原因の場合は、それぞれの対処をしていけば落ち着いてきます。

しかし、中にはなんらかの病気や疾患との兼ね合いで、足がつるという症状が現れていることもあります。

糖尿病、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、肝硬変、腎不全、下肢静脈瘤、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、閉塞性動脈硬化、脳梗塞、脳腫瘍などがあげられます。

もう一つは、それら病気に対する薬の服用による副作用で、足がつる場合もあります。

糖尿病
糖尿病になると、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症という三大合併症を起こしやすくなります。

その中でも、糖尿病性神経障害を合併すると運動神経が障害され、そのことで筋肉が異常収縮し、足がつります。

また、糖尿病になると血流が低下するので手先や足先が冷えてきてしまい、足がつりやすい身体の状態になります。


脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアになると、腰部で神経圧迫を起こし足がしびれたり鈍痛を伴ったりします。

そういった神経の誤動作をおこすことにより、足がつりやすくなります。

症状が進行すると、足に力が入りにくくなってきます。
筋肉には、血液を送り出すポンプ作用の役割もあります。筋力が低下することで、そのポンプ作用の働きが薄れて、血流不足になり足がつるという症状があらわれます。

肝硬変
肝臓が悪くなると、足がつりやすくなります。
肝臓は、アルコールや糖や身体の老廃物などから出た毒素を分解する役割もあります。

肝臓の機能が低下し毒素の分解がしきれなくなると、ミネラルバランスが崩れてしまい、その結果、足がつるという症状があらわれます。

肝臓は、沈黙の臓器といわれ悪くなっても症状が出にくい臓器です。

しかし、日常生活で「常に体がだるい」「体にかゆみがある」「頻繁に足がつる」といった症状がある場合は早い目に病院での受診をおすすめします。


腎不全
腎臓は、血液をろ過して血液から老廃物を除く働きがあります。
また、尿を作り、その老廃物を尿として体内から体外に出すという役割もあります。

そのため腎不全など腎機能が低下すると、尿から身体の老廃物を出すことが出来ずに、身体に溜まってしまいます。

その結果、体内の電解質イオンのバランスが乱れ、身体のむくみやだるみ、貧血や足がつるなどの症状があらわれます。


下肢静脈瘤
下肢静脈瘤は、足の静脈の弁(心臓へ戻る血液の逆流を防ぐ弁)が何らかの理由で壊れてしまい、血液やリンパ液が逆流し、足の血管がボコボコと浮き出て瘤のようなものが出てきて、諸症状を引き起こしてしまう病気です。

血液やリンパ液が逆流すると、本来、心臓へと戻るはずの血液やリンパ液が溜まってしまうわけですから、血流が悪くなり、老廃物が貯まり、血流が悪くなると血液から筋肉へ送られる酸素も不足します。

その結果、足のむくみやだるみ、足がつるといった症状があらわれます。


甲状腺機能亢進症・低下症
甲状腺の機能が亢進してしまう病気をバセドウ病といい、低下してしまう病気を橋本病といいます。

甲状腺の機能が亢進すると身体の代謝も高くなり過ぎて、体内の水分が抜けてしまい脱水状態になります。その結果、足がつりやすくなります。

甲状腺の機能が低下すると身体の代謝も低くなり、むくみや冷えが生じ血行不良になります。その結果、足がつりやすくなります。


閉塞性動脈硬化
足の動脈に動脈硬化が生じ、血管が狭くなったり詰まったりし血行不良が起こり、足に痛みやしびれが出る状態を閉塞性動脈硬化といいます。

重症化すると切断の恐れもある疾患なので注意が必要です。

足の血行不足になるので、冷えや足がつるといった症状もあらわれます。

初期症状は、冷えや少し肌の色が悪くなり、触れると冷たい感じがします。
進行するにつれ、ももやふくらはぎに痛みやしびれを伴い、歩くと痛くなり休むと楽になるという間欠性跛行の症状があらわれます。

この足の動脈硬化が起こると、心臓や脳など他のところにも動脈硬化がおこっている可能性があるので、早い目に病院で受診されることをおすすめします。


他にも脳梗塞や脳腫瘍などの脳の病気や心臓の病気でも足がつりやすくなります。


薬の副作用
降圧剤やインスリン、更年期や骨粗鬆症の薬、喘息や高脂血症の薬などは足がつる要因となる可能性があるので、足が頻繁につる方で思い当たる場合は、処方されている医師にご相談ください。

足がつる病気は治らない?

主に、足がつる要因となっているのは、筋肉の疲労、ミネラル不足、水分不足、運動不足による筋力の低下、冷えです。

疲れていれば筋肉を休ませ、運動不足なら散歩などの運動をし、ミネラルと水分をしっかりととり温かくするように心がけていれば、足のつりは改善されてきます。

足がつる原因が、糖尿病、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、肝硬変、腎不全、下肢静脈瘤、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、閉塞性動脈硬化、脳梗塞、脳腫瘍などであれば、その病気に対する治療をおこなえば必ず改善します。

ここで重要になってくるのが鑑別診断です。

似たような症状があらわれる疾患が複数あるので、しっかりとした検査を受け、原因を特定しその病気に合った治療を早い段階ではじめることが、足がつるという症状を改善するための近道です。

足がつるという状態は、日常生活で何気なくほうっておいてしまいがちな症状ですが、あなどってはいけません。

頻繁に足がつるようでしたら、早い目に医療機関を受診してください。

足がつる 治し方と予防法

筋肉を緩める
収縮した筋肉をゆっくり伸ばす。急に伸ばすと肉離れを起こす危険性があるので素早くゆっくりと、つっている筋肉を伸ばします。

お風呂で温め、ゆる~くマッサージする
お風呂で湯船につかり、つった部位を軽くマッサージします。

足のつりを起こさないための予防法

筋肉をゆるめ疲労を溜めないようにする
まずは、つりやすい部位のストレッチをする。お風呂での軽いマッサージ。

水分を意識的にとっておく
水分不足はミネラル不足の原因になるためしっかりとっておく。夏場の汗をよくかく季節だけではなく冬場も意外と
水分が不足していることがあるので意識しておく。

ミネラル、ビタミン、タウリンの摂取
バランスの良い食事を心がける。特に現代は食物に含まれるミネラルが減ってきているということもあり、ミネラル不足になりがちなので、よく足のつる方は意識して摂取することをおすすめします。

身体を温める
お風呂にゆっくりと浸かる、レッグウォーマーをする、温かいものを食べる・飲む、など身体が温まることをする

追伸

たまに足がつる場合は、ストレッチや運動や休息をし温かくして、水分を充分にとり様子をみていただくと良いと思います。

しかし、頻繁に足がつり、なかなか治まらない場合は早い目に病院で受診してください。

当院でも対応していますので、ご相談受け付けておりますので、是非お声がけください。

なかやま鍼灸整体院 院長 仲山竜一郎
資格:鍼師、灸師、柔道整復師
修得:整体術、鍼灸、上部頚椎、カイロプラクティック、オステオパシーなど
 
京都で鍼灸整体院をさせてもらっています。