腹部大動脈瘤
腹部大動脈瘤
ただの腰痛だと思っていたら実は!
命に関わる危険な病気なんてことも!
腹部大動脈瘤とは
正常であれば1.5cm~2cmの大動脈の径が部分的に1.5倍(3cm)以上に拡大し膨らむという大動脈の構造の変化で2倍(4cm)を越えると破裂の危険性がでてきます。破裂すると死の危険性を伴います。
一度、大きくなった径は自然に元の大きさに戻ることはありません。
真性瘤、仮性瘤、解離性瘤の3種類の構造的変化があり、いずれも徐々に大動脈の径が大きくなってくるため無症状であり発見しにくいのが特徴であり危険性の高い疾患です。
原因
原因は不明ですが、大動脈瘤の危険因子として、高血圧・高脂血症・遺伝・喫煙・アテローム性動脈硬化の既往歴などがあげられます。
症状
上記でも説明しましたが、徐々に大動脈の径が大きくなってくるため最初は無症状なのが特徴で、大きくなってくると仰臥位で寝ると腹部がドクドクする、腹部の拍動感を感じる、へその辺りに触れると拍動するコブがある、などが確認できることがありますが必ずしも腹部大動脈瘤であるとはかぎりません。また抑えても痛みを伴うことは稀です。
しかも、膨らみが小さい段階やお腹の脂肪が多い場合は、やはり発見しにくいです。
症状がはっきり出るのは破裂寸前か破裂した後で、立ってられないくらいの激烈な腹痛・腰痛になり、出血がひどいとショック状態になり大量出血し死亡する恐れがあります。
なりやすい人の特徴
男女比→男性は女性の5倍、60歳以上、高血圧、高脂血症、喫煙者
腰痛との関連
無症状である大動脈瘤ですが、お腹の奥の方や腰に鈍痛を感じることがあり普通の腰痛だと思い過ごしてしまうこともあります。
高血圧、高脂血症、喫煙者で、お腹に違和感・ドクドクする感じがあり、何をしてもなかなか腰がスッキリしない。
という場合は腰痛の奥に腹部大動脈瘤が潜んでいる可能性があるので、早い目にCT検査、エコー検査を受けることをおすすめします。
治療法
検査は、触診、CT検査、腹部エコー検査などで大動脈瘤の大きさ、破裂のリスクor手術のリスクを考慮し経過観察か手術かを判断されます。
経過観察の場合、血圧が高いとどんどん瘤が大きくなる可能性が高くなるので血圧をコントロールするため降圧剤などが処方されます。
手術は主に切開手術の大動脈置換術と血管内手術のステントグラフト治療があります。
当院の考え
当院では、腰痛の施術を得意としていますが、骨格や筋肉の調整だけでなく内臓に異常はないか?というところも充分に考慮し施術に当たらせてもらっております。
その中でも、腹部大動脈瘤といった知っておかないと非常に発見しにくく危険な死の可能性のある疾患もありますので、知識としてこういったこともあるということを皆様にも知っておいて頂けたらと思います。
なかやま鍼灸整体院 院長 仲山竜一郎
資格:鍼師、灸師、柔道整復師
修得:整体術、鍼灸、上部頚椎、カイロプラクティック、オステオパシーなど
京都で鍼灸整体院をさせてもらっています。