腎梗塞
腎梗塞とは
心臓病などで血栓が形成され、その血栓が腎臓の動脈まで流れ、そこで閉塞がおこり腎組織が壊死をおこします。
太い血管に閉塞が起こると突然強い症状があらわれますが、小さな血管の閉塞や多発性腎閉塞では無症状であることが多いです。
腎梗塞の原因と分類
何らかの心臓疾患により血栓が形成されそれが腎臓まで流れ閉塞をおこすことがほとんどですが、他にも以下のものがあります。
脂肪塞栓
骨折で骨髄の中の脂肪が血中に入り血管を塞ぐ
空気塞栓
注射器などで血中に空気が入り、その空気が血管を塞ぐ
ガス塞栓
潜水などで潜函病になると血中の窒素が圧力で泡になり、その泡が血管を塞ぐ
細胞塞栓
がん細胞など
大動脈瘤や大動脈解離
腹部の大動脈瘤が破裂することにより突然、腎への血流が途絶える
膠原病
多発性結節性動脈炎、全身性エリテマトーデス(SLE)
症状
小さい血管が梗塞された場合は無症状であることが多いです。
太い血管が梗塞されると、側腹部痛・悪寒・嘔吐・発熱・血尿・尿量の低下や無尿・蛋白尿・一過性に血圧上昇といった症状があらわれます。
似ている症状を呈する疾患として、尿路結石・水腎症などがあります。
腰痛との関連
塞栓の進行段階で、腰から背中にかけての痛み・腹痛・鼠径部痛などがあらわれることがあります。
また、側腹部や脊椎肋骨角を叩くと痛みがあります。
腹痛を伴い、側腹部や脊椎肋骨角を叩いて痛みがあり、骨格や筋肉の調整といった施術をいくら受けても良くならない。腰から背中にかけての痛みがある場合は早急に病院での受診をおすすめします。
治療法
腎梗塞と診断されたら入院が必要となります。そこで血栓溶解薬・抗凝固薬の投薬を開始します。
発症からの期間が短かった場合は、カテーテルやステントグラフトでの治療をし、閉塞がきつい場合は血栓を取り除く手術となります。
壊死が進行し腎不全となった場合は人工透析になります。
当院の考え
腰から背中の痛みに対して、骨格や筋肉の調整をしても良くならず腹痛や鼠径部痛を伴い脊椎肋骨角を叩いて痛みがある場合は、腎梗塞である可能性を十分に考慮して腰痛の治療に当たるべきだと考えています。
細い血管の梗塞だと無症状であることが多いですが、腰痛がある方がこういったことを知識としてもっておいてもらうことで素早い対応ができたらと考えております。
なかやま鍼灸整体院 院長 仲山竜一郎
資格:鍼師、灸師、柔道整復師
修得:整体術、鍼灸、上部頚椎、カイロプラクティック、オステオパシーなど
京都で鍼灸整体院をさせてもらっています。