はじめまして、京都の鍼灸整体院、なかやま鍼灸整体院の院長 仲山竜一郎です。
立っていたり歩いたりすると、足の痛みやしびれがきつくなり座りたくなる、なんてことはありませんか?
脊柱管狭窄症の足の痛みやしびれで歩けなくなると、買い物にもいけない、おでかけするもおっくうになる、仕事ができないということありますよね?
ひどくなると夜も痛みや鈍痛で眠れない、そんな状態を改善したくて病院に行ったら手術をすすめられたが、メスを入れるのは怖いし手術の予後も気になり正直迷っている。
などそんな悩みで困っている方が多いです。
今日は、脊柱管狭窄症の足の痛みやしびれで歩けないような状態の方に、どのような治療法があるのか?
現役、整体師であり鍼灸師である私が、できるだけ具体的にご紹介していきたいと思います。
脊柱管狭窄症を改善するにあたり、参考にして頂けたら幸いです。
脊柱管狭窄症の主な治療法
手術療法
手術には大きく分けて2種類あります。
①内視鏡下手術(切除術)
肥厚した黄色靭帯などを切除して脊柱管を広げ神経が圧迫されないようにする術式。
②内視鏡下手術(固定術)
上下の骨に器具にて固定させ、神経を圧迫しない状態に固定させる術式。
どちらにもメリットとデメリット、その時の年齢や骨の状態、神経圧迫度合いなどにより術式は変わってきます。
医師の説明を充分に受け、しっかりと相談し決断することが望ましいです。
薬物療法
脊柱管狭窄症は、神経根型・馬尾型。混合型の3つに分類されます。
それぞれの状態により処方される薬も変わってきます。
・神経根型
主にプロスタグランジンE1(オパルモン・プロレナールなど)という血管拡張剤がしようされます。
元々、閉塞性血栓血管炎(手足の血管に血栓ができる疾患)に対してつくられた薬で血管を広げる働きがあります。
これは、血管を広げ血流を改善することにより、神経を圧迫している部分の筋肉の弛緩を目的としています。
筋肉が緩まることにより神経圧迫が和らぎ、足の痛みやしびれが引いていくことを目的に服用します。
他には、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)ロキソニンやボルタレンがあります。
・馬尾型
プレガバリン(神経障害性疼痛治療薬)が使われます。
神経障害性疼痛のための特殊な鎮痛剤です。一般的な鎮痛剤に効果が見られない時に、病院での診断で、神経障害があるかどうかの検査や判断がされたうえで処方されます。
ブロック注射
ブロック注射は、患部である神経や関節に対して直接、麻酔薬かステロイド剤を注入するものです。
ブロック注射の目的は、知覚神経を麻痺させ疼痛を痛みの神経情報をブロックする、神経の炎症の改善、患部の筋肉を緩め血流を改善することです。
また、ブロック注射をし症状の変化をみることで診断に役立ちます。
鍼灸
基本的には、身体の気・血・津液の流れを鍼による刺激で改善し、足の痛みやしびれといった症状を改善していきます。
鍼灸は、全体のバランスをや流れを整えることを目的とした施術や患部の筋肉の筋肉の硬結を鍼刺激で緩め、血流を改善する施術など先生の施術方針によってやり方は色々あります。
整体
整体法も鍼灸同様、各先生によってやり方はかなり違いがあります。
骨盤など骨の歪みを整えるのか、内臓のバランスを整えるのか、頚椎を整えることで、足の痛みやしびれを改善するのか、施術方針または施術法によって多種多様です。
カイロプラクティック
カイロプラクティックは、主に骨格系に対してアプローチします。
骨盤や背骨、頭蓋骨の調整や身体の反射作用を利用して内臓の調整もおこない、改善していきます。
カイロプラクティックも施術方針や施術法によりやり方は様々です。
オステオパシー
オステオパシーも、全体を整えることで症状を改善していくことを目的としています。
骨格系、筋肉系、内臓系にそれぞれアプローチ法があります。このオステオパシーも各先生の施術方針や施術法により、やり方に違いはあります。
それぞれの治療法の特徴
手術療法・薬物療法・ブロック注射療法は、病院で行われます。
治療の順番としては、薬物療法→ブロック注射療法→手術療法の順番で効果や症状の変化ををみながら治療をすすめていきます。
筋力低下が著しくまともに立ったり歩いたり出来ない場合や明らかに排便排尿に問題が起こっている場合は、この順番ではなく、先生の判断でブロック注射や手術を選択される場合もあります。
鍼灸や整体、カイロプラクティックやオステオパシーは、それぞれやり方や考え方に違いがあり、患部である局所的なアプローチもおこないますが、全体を整えることで自然治癒力を高め、患部を改善していくという目的や考えは同じであります。
患者さんの立場で考えると、どこに行って良いのか?迷ってしまうというところが正直なところだと思います。
月並みではありますが、実際に改善した人からの紹介があると一番良いと思います。
判断基準の一つとして、症状が重篤な方はど、保険ではなく自費で施術をされている施術院を選ばれると良いかと思います。
手術をして治るのか?手術後の改善率と予後
手術で脊柱管狭窄症の足の痛みやしびれが改善され歩行ができるようになっておられる方もおられます。
過去のデータとして発表されているもので、手術後、再手術が必要な症例は、8~25%で、4~5年経過では70~80%の方が良好で、きわめて良好な方が65%だということでした。
8~10年以上経過になると、腰痛改善率が50%、足の痛みなどの症状が65%、主症状54%、患者満足度55%というデータがあります。
もちろん生活習慣や個人差があるのであくまでもデータですが、50~60%の方は8~10年後でも良い状態を保っておられるということです。
鍼灸や整体、カイロプラクティックやオステオパシーの施術でも重症度や生活習慣などにより改善率はもちろん変わってきます。
脊柱管狭窄症のリハビリ
手術後のリハビリは、コルセットを着用してのリハビリがおこなわれます。
最初は、ベットから起きたりベットに寝たり、歩行器や杖を使った歩行訓練、脊柱管狭窄症に対するストレッチなどがおこなわれます。
この際、病院では理学療法士という国家資格を有する先生が、それぞれの方の状態をみてリハビリ内容の詳細を決められます。
なので身体の状態をしっかりと先生に伝えてコミュニケーションをとりながらリハビリをすることが望ましいです。
他にも、日常動作である、床から立ち上がる、トイレの時の一連の動作、靴を履く履いた靴を脱ぐ、ズボンを履く脱ぐなどの動作訓練が行われます。
その後は、外来にて、筋力強化やストレッチによる柔軟をし機能回復・再発防止のためのリハビリがおこなわれます。
また、自宅で出来るストレッチなどの指導もあるので、自宅でも続けて実践することが望ましいです。
手術をするか迷っておられる方へ
今現在の痛みやしびれの状態にもよりますが、最初は病院なら保存療法で薬物療法や装具療法で経過観察をします。
経過をみて、改善がみられない場合にブロック注射をし、それでも改善されない場合に手術という選択肢があります。
他には、鍼灸や整体、カイロプラクティックやオステオパシーなどの手技治療も高い効果をあげられている先生もおられるので、病院以外の改善方法も視野に入れておくと良いと思います。
そこで、手術はどのタイミングで考えればよいか?
ということなのですが、著しく筋力が低下(力が入らず立ったり歩いたりできないレベル)排便排尿障害(自分の意思とは関係なく漏れたり、出なかったり)がある場合は、神経圧迫がかなり進行している状態といえます。
この場合は、手術も視野に入れた方が良いと思います。
逆に、そこまでの症状でなければ、手術以外の改善策はあると思います。
一番良いのは、どんな症状もそうですが、早い目に対処するとそれだけ改善も早くなるということです。
安静にしていても痛みや鈍痛がある場合や、しびれがあるなどの神経痛を少しでも感じた時は、我慢せずに一日でも早く医療機関を受診されることをおすすめします。
当院でも対応していますので、ご相談受け付けておりますので、是非お声がけください。
なかやま鍼灸整体院 院長 仲山竜一郎
資格:鍼師、灸師、柔道整復師
修得:整体術、鍼灸、上部頚椎、カイロプラクティック、オステオパシーなど
京都で鍼灸整体院をさせてもらっています。